脳ドックはアートメイクをしていたら受けられない?その他の注意点や受けられない人を紹介

脳

脳血管疾患のリスクが高くなることから、30歳を過ぎたら受けることが推奨されている脳ドックですが、アートメイクをしているとMRIが受けられないと聞いたことがある方も多いでしょう。

この記事では、脳ドックはアートメイクをしていても受けられるのか、その他の注意点、受ける際の服装などを紹介します。

アートメイクをしていて脳ドックを受けたい方や、注意点が知りたい方は、ぜひご覧ください。

脳ドックとは

脳ドック

脳ドックは、さまざまな脳の疾患を見つけるだけではなく、リスク評価もできる検査です。

ここでは、脳ドックについて詳しく紹介します。

検査の内容

脳ドックでは、以下のような検査が行われます。

  • 脳MRI検査
  • 脳MRA検査
  • 頸部MRA検査
  • 血液検査
  • DWIBS(全身がん検査MRI)

脳MRI検査では、磁気を使って脳の構造を詳しく画像として表します。脳腫瘍や脳梗塞、脳出血といった脳の異常を早期発見でき、放射線を使用しないため安全性も高いのが特徴です。

脳MRA検査は、MRIの技術を利用して脳の血管を詳細に描出する検査です。脳動脈瘤や動脈硬化などの血管の異常を調べ、脳卒中のリスクを事前に把握します。

頸部MRA検査は、脳に血液を送る首の血管を画像化します。頸動脈の狭窄や閉塞があると、脳に十分な血液が供給されずに脳卒中のリスクが高まるため、頸部MRAの確認も重要です。

血液検査では、コレステロール値や血糖値、肝機能、腎機能などの全身の健康状態が、脳にどのように影響を及ぼしているか把握し、脳疾患の予防につなげます。

さらに、DWIBS(全身がん検査MRI)では、MRIによって全身のがんリスクを把握して、早期に対応できます。

これらの検査を通じて、脳、血管、全身の状態を総合的に判断し、脳卒中や脳腫瘍などの重大な疾患のリスクを早期発見、予防、治療をする点が脳ドックの特徴です。

当院の脳ドックの詳しい内容はコチラをご覧ください。

検査の流れ

脳ドックの検査は、以下のような流れで行われます。

  1. 予約と事前準備
  2. 受付と問診
  3. 血液検査
  4. メインの検査(MRI・MRA・DWIBS)
  5. 結果の確認と説明
  6. アフターケアとアドバイス

予約をとったクリニックで受けた案内に従って、事前準備を行います。血液検査を行うため、検査の4時間前までにお食事は済ませた方がベストです。取り外しが必要なアクセサリーなどがあるため確認しておきましょう。

受付のあとは問診が行われ、血液検査が行われます。

その後メインの検査であるMRIやMRAによって、装置の中での検査がはじまります。

検査結果はその日に確認できることもありますが、後日結果説明を受ける場合もあります。

異常の有無に関わらず、医師から具体的な生活習慣の改善点や予防策についてのアドバイスを受けて終了です。

脳ドックでわかる病気

脳ドックでは、以下のような病気やリスクが発見されます。

  • 脳梗塞
  • 脳出血
  • 脳動脈瘤
  • 脳腫瘍 など

脳の血管が詰まって血流が途絶え、脳細胞が壊死する脳梗塞は、MRAやMRIによって脳梗塞のリスクを確認できます。現在症状がなくても、前兆やリスクを捉えられるため、予防的な措置をとれるのが特徴です。

脳出血は、脳の血管が破れてしまう疾患で、突然症状が現れますが、脳ドックでは出血が起こりそうなリスクの高い血管を発見できます。

脳動脈瘤は、破裂すると脳内出血やくも膜下出血を引き起こす疾患で、無症状であることが多いため、脳ドックで定期的な検診を受ける必要があります。

脳腫瘍は悪性、良性を問わず早期発見が叶います。

脳ドックはアートメイクをしていても受けられる?

脳ドック
現代のアートメイクで使用されている色素は、多くの場合金属成分が含まれていないものがほとんどであるため、脳ドックを問題なく受けられるケースが多いです。

ただし、アートメイクをしている場合は、検査を受ける前にどの部位にアートメイクを施しているか医師に申告する必要があります。

例えば、医師や技師が申告に基づいてアートメイク箇所が検査に影響を及ぼすか確認したり、検査中の不快感を注意深く観察したりする必要があります。

MRIは、強力な磁場を利用して画像を生成するため、アートメイクの染料に金属が含まれている場合は検査画像にノイズが生じたり、発熱があったりする場合もあります。

事前に申告することで解消できる場合もあるため、検査前にどの部位にアートメイクを施しているか医師に伝えましょう。

脳ドックを受ける際の注意点

MRI
脳ドックには、いくつかの注意点が存在します。事前に把握したうえで、脳ドックの当日に慌てないよう心がけることが重要です。

ここでは、脳ドックを受ける際の注意点を紹介します。

装飾品は外す

脳ドックを受ける際は、ネックレス、ピアス、メガネ、ヘアピンなどの装飾品は全て外して受けることになります。

特に、MRI検査は強力な磁場を利用して体内の画像を撮影するため、金属があると画像が歪む原因になったり、身体に悪影響を及ぼす可能性があったりするため注意が必要です。

明らかに金属が入っていない装飾品も全て外すよう指示されるため、なるべく身につけずに来院するとよいでしょう。

当院の脳ドックのMRI検査は60分程度の検査となるため、装飾品があることで快適な検査を受けられない可能性もあります。

脳ドックで正確な検査結果を得るためにも、装飾品は外して検査を行ってください。

メイクをしない

メイクをする際使用する、ファンデーションやアイシャドウ、マスカラなどには、微量の金属が含まれていることがあるため、脳ドックは基本的にノーメイクで受けることが推奨されています。

脳ドックの正確な検査結果を得られない可能性があるため、メイクはせずにクリニックに来院しましょう。

メイクをしたまま検査をしてしまうと、検査画像に影響を及ぼしたり、磁力に反応して皮膚に刺激を与えたりすることが懸念されます。

さらに、検査中に使用する機器や検査の環境において、メイクで使用しているものが他の物質と混ざって不快感を引き起こすケースもあるため、注意が必要です。

ネイルを落とす

ジェルネイルや金属を含むネイルアートは、検査機器の磁力に反応して正確な画像を撮影できない可能性が高まります。

また、ネイルをしていると、血中の酸素濃度を測るパルスオキシメーターが正確に機能しない可能性が高く、健康状態を包括的に評価する脳ドックにおいて、正確な診断ができなくなる場合があります。

脳ドックではさまざまな検査が行われるため、事前にネイルを落としておきましょう。

入れ歯を外す

金属が含まれているものは注意が必要と、ここまでに解説してきましたが、入れ歯も同様です。

取り外しができる入れ歯の場合は、検査前に外しておくことが求められます。

入れ歯があると、検査の正確性が下がるだけではなく、口腔内の状況を確認するための検査などで支障をきたす可能性もあります。

また、取り外しが不可能な矯正器具などを装着している場合は、事前に医師に申告しておきましょう。

脳ドックを受けられない可能性がある方

病院の比較

取り外せるものはすべて取り外して検査を受ける点に注意が必要な脳ドックですが、脳ドックを受けられない可能性がある場合もあります。

ここでは、脳ドックを受けられない可能性がある方を紹介します。

医療機器・治療用金属が体内にある

体内に医療機器や治療用金属がある方は、金属が磁場の影響を受けてしまい、トラブルが生じる可能性が否定できません。

特に、ペースメーカーやインプラント型除細動器など、心臓に埋め込まれている機器は、MRIによる磁場が動作に干渉し重大なトラブルを引き起こす恐れがあります。

クリップやプレート、人工関節なども加熱や移動の恐れがあるため、脳ドックを受ける際は医師に相談するようにしましょう。

ただし、近年ではMRI対応のペースメーカーやインプラントも増えているため、安全に検査が行える可能性もありますが、当院ではMRI対応のペースメーカであっても循環器内科医によるペースメーカの設定変更ができないため、当院では現在、ペースメーカ埋め込まれている患者様の検査は不可能となっております。

検査前に主治医に相談するとともに、脳ドックを受けるクリニックで申告しましょう。

閉所恐怖症

MRI検査は、患者さんが狭いトンネル状の装置内に横になる時間が長いため、閉所恐怖症の方にとってはストレスが大きくなることがあります。

検査中は一定時間装置内で動かずに横になっている必要があり、装置の狭さや圧迫感、大きな音などによってパニックを起こしてしまう可能性もあります。

ただし、閉所恐怖症の方でも受けられるようにリラックス効果のある鎮静剤を用いることもできますので、医師に相談してみることが重要です。

タトゥーをしている

タトゥーのインクには金属が含まれている可能性が高く、MRIの強力な磁場によって加熱されてしまう場合があります。

特に、黒、赤などのインクは金属含有量が高い場合が多く、皮膚にやけどを負ってしまう可能性も否定できません。

タトゥーが小さい範囲であれば問題ないこともありますが、広範囲に及ぶタトゥーや頭部、首など検査部位に近い場所にある場合は注意が必要です。

ただし、近年では金属含有量が少ないインクを使用するタトゥーも増えていて、MRI検査のリスクが軽減される傾向にあります。

とはいえ、インクの成分は正確に把握できるものではないため、タトゥーをしていることは必ず医師に伝えるようにしましょう。

脳ドック当日の服装

検査のときの服装

脳ドック当日は、どのような服装でクリニックに来院すればよいのでしょうか?

ここでは、男性、女性に分けて脳ドック当日の服装を紹介します。

男性の服装の注意点

男性は、脳ドック当日の服装として以下の点に気をつけましょう。

  • 身体を締め付けないリラックスした服装
  • 金属類が含まれていない服
  • 簡単に脱ぎ着できる服
  • シャツやネクタイはNG
  • 脱ぎ履きしやすい靴

当日は、検査着に着替えることもありますが、どちらにしてもリラックスできる、身体を締め付けない服装が適しています。

また、ベルトやチャック、ボタンなどにも金属が含まれているため、ウエストはゴムのボトムスがよいでしょう。

脳ドックの検査では、首や頭部の動きを最小限にすることが求められるため、襟元がしまっているシャツや、ネクタイなどの装飾は避けてリラックスしたスタイルが求められます。

靴は履き替えて検査をすることがほとんどです。脱ぎ履きしやすいものを選んでください。

また、前述のとおり金属製であるなしに関わらず、アクセサリーはすべて外す必要があるため、あらかじめ家に置いてくるか、検査前にすべて外すことが大切です。

女性の服装の注意点

女性は、脳ドック当日の服装として以下の点に気をつけましょう。

  • 金属が含まれていない服
  • ゆったりとした素材
  • ワンピースよりはボトムスが適している
  • 髪の毛を結ぶ際は金属が入っていないゴムを使用

女性の場合も、男性と同様に身体を締め付けないリラックスできるゆったりした素材で、金属が含まれていない服を着用する必要があります。

特に、ブラジャーに金属のワイヤーが入っている場合は注意が必要です。ブラトップやキャミソールなどを選びましょう。最近ではヒートテックなどで火傷するリスクもあるため、注意が必要です。

髪型への注意として、金属が入っているゴムや髪留め、ヘアピンなどは避け、金属不使用のゴムで髪をまとめるのがおすすめです。

さらに、前述したようにメイクはすべて落とす必要があるため、あらかじめノーメイクで検査をするクリニックに来院してください。

まとめ

現在のアートメイクの染料は、金属が含まれておらずMRIが受けられることがほとんどですが、アートメイクをしていることは申告する必要があります。

また、それ以外にもいくつかの注意点があるため、脳ドックを受ける際は金属製のアクセサリーやベルトなどの装飾品は外し、医師からの指示に従ってください。

神奈川県相模原市の脳神経外科 福島孝徳記念クリニックでは、病気の早期発見、早期治療を目的とした脳ドックを実施しています。

自分が脳ドックを受けられるのか不安な方でも、お問合せいただければ専門医が丁寧に説明させていただきます。

脳ドックを検討されている方は、ぜひ脳神経外科 福島孝徳記念クリニックにご来院ください。

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